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プラスチックやガソリンの元であるナフサは2021年度の統計では海外からの輸入ナフサが約70%、国内プラントで精製される国産ナフサの割合が約30%となっており、国産ナフサが原油を元に生産される事を考えると、プラスチック原料は輸入に頼っていると言えます。
今回は産油国ではない日本において、お米から作られる国産のプラスチック原料「ライスレジン®」についてご紹介いたします。
※「ライスレジン®」は株式会社バイオマスレジン南魚沼の登録商標です。
ライスレジン®
ライスレジン®は、食用に適さない古米、破砕米、砕米など、飼料としても使用されず、処分されてしまうお米や、休耕田、耕作放棄地等を活用して生産した資源米などを原料としています。
温室効果ガスの排出量や石油系プラスチックの使用量を低減する事が出来る、地球環境に配慮した材料です。
ライスレジン®の特徴
トウモロコシやサトウキビ由来のバイオマスプラスチックは海外からの輸入であるのに対し、ライスレジン®は国内産のお米を使用し、国内の製造拠点で生産されています。海外に依存せず安定的に原料であるお米が確保できることや、食に適さない古米などの有効利用という点において環境配慮型の国産のプラスチック原料として注目されています。
また、日常生活においてよく目にするレジ袋やクリアファイルなどの生産においてライスレジン®をはじめとしたバイオマスレジンを原料の一部に使用する事で、使用した割合の分だけ焼却処分した際の二酸化炭素の排出量削減が可能¹⁾であり、製品設計の際にバイオマスレジンを検討するお客様が増えてきています。
⁽¹⁾カーボンニュートラルについてはこちらをご覧ください。
樹脂は、お米由来の素朴な色合い(生成り)をしており、基本的には石油由来の原料と同様に射出成形やシート成形、押出成形など様々な成型方法で使用が可能です。また、ライスレジン®を原料に使用した製品は少しおせんべいのような香りがするのが特徴です。
環境にやさしいプラスチック原料として最近注目されている、ライスレジンのご紹介でした。