プラスチックの種類➀|教えて!ニックス 第7回

2023年4月8日

プラスチックの種類➀

プラスチックってどんなものがあるの?

教えて!ニックスのコーナーです。
今回は汎用プラスチックの代表的なものをご紹介します。

汎用プラスチックとは

教えて!ニックス第5回では熱可塑性樹脂を汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチック、
スーパーエンジニアリングプラスチックに区別しました。
熱可塑性樹脂の中で、加工がしやすく、価格が比較的低いものは汎用プラスチックと分類されています。
このような特徴から、大量生産に向いており、日用品から工業製品まで広く使用されています。

汎用プラスチックの種類

汎用プラスチックの中で、「4大汎用プラスチック」と呼ばれるプラスチックがあります。
4大汎用プラスチックとされる基準は、「安価」「大量需要、大量供給」が挙げられ、
以下のプラスチックを指します。

・ポリエチレン(PE)
・ポリプロピレン(PP)
・ポリスチレン(PS)
・ポリ塩化ビニル(PVC)

5大汎用プラスチックとして
上記4大汎用プラスチックに加え、ABSまたはPETを含む分類方法や、PEをLDPEとHDPEに分けるなど区別の方法は様々です。

特徴と主な用途

1.ポリエチレン(PE)

1930年代に工業的な製造方法が発見され、現在最も生産量が多い樹脂材料です。エチレンの重合体であり、最も簡単な構造の高分子化合物です。
組成上は同じポリエチレンでもその密度によりHDPE(高密度ポリエチレン)とLDPE(低密度ポリエチレン)とに大別されます。
また、食品衛生性や低温特性に優れており、レジ袋やラップフィルム、食品容器等に利用されています。

レジ袋

2.ポリプロピレン(PP)

ポリプロピレンは耐熱性が特徴の樹脂材料です。
生産量はポリエチレンに次いで2位となっており、引っ張り強さや透明性などの点においてポリエチレンより優れています。
また比重が小さいため、製品の軽量化目的で採用されることがあり、用途としては自動車や家電の部品、バケツ、結束材等に使用されています。

ポリバケツ

3.ポリスチレン(PS)

ポリスチレンは、汎用ポリスチレンと耐衝撃性ポリスチレンに区別できます。汎用ポリスチレンは透明性に優れており、食品包材としてのトレイ、コーヒーポーション等に使用されています。耐衝撃性ポリスチレンは、耐衝撃性・剛性が高いポリスチレンです。丈夫で加工しやすいため、電気製品、玩具、食品の容器に使用されています。

ポーション

4.ポリ塩化ビニル(PVC)

ポリ塩化ビニルとは、塩化ビニル(クロロエチレン)を、繰り返し結合したプラスチックです。製造過程において可塑剤の添加量を調整することで、軟質PVCと硬質PVCの2種類を得られるのが特徴です。
軟質PVCは多少厚みがあるものでも手で曲げられるほどの柔軟性があり、床材や家具用のレザー等に利用されます。一方で硬質PVCは硬くて強度に優れており、上下水道などのパイプや建築資材に採用されています。

塩ビパイプ

ありがとうございました!

教えて!ニックス

次回もお楽しみに!

-教えて!ニックス
-,

Copyright© ニックス株式会社 , 2024 All Rights Reserved.