プラスチックの分類・種類|教えて!ニックス 第5回

2023年2月8日


プラスチックの分類・種類

世の中にはどんなプラスチックがあるの?

教えて!ニックスのコーナーです。
世の中には様々な特徴を持ったプラスチックが存在しており、これらは性質により分類することができます。
第5回教えてニックスでは、プラスチックの分類について説明いたします。

プラスチックの分類

プラスチック原料

プラスチックの歴史や特性については第2回「教えてニックス」でカンタンにご紹介させていただきました。
世の中には数万種類のプラスチック樹脂が存在しています。
皆さんは「ポリプロピレン」や「塩化ビニル」などの言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、これらはプラスチックの一部にすぎません。
また「ポリプロピレン」だけでもグレードごとに区別すると1000種類以上販売されています。
これは用途や目的に応じて化合物の特性が異なる樹脂が開発されてきたためです。
今回はプラスチック樹脂の分類方法についてご紹介します。

熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂

プラスチック原料は熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の2つに大きく分類することができます。
熱可塑性樹脂は熱を加えると溶けて軟らかくなり、冷やすと固まるものを指し、熱硬化性樹脂は熱を加えると固まる性質を持つものを指します。
熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂では、一般的に難燃性などといった樹脂の特性や成形方法が異なるため、製品に使用する樹脂を選定する際は、これらの性質を十分に理解する必要があります。
熱可塑性樹脂は一度成形したものでも再度熱を加えると溶けるため、リサイクルに適しています。
一方で熱硬化性樹脂はリサイクルが難しいとされ、リサイクル方法の開発が進められています。

熱可塑性樹脂

熱可塑性樹脂は熱を加えると溶けて軟らかくなり、冷やすと固まる性質を持ちます。また一度硬くなっても熱を加えると再び軟らかくなる性質があり、よくバターやチョコレートに例えられることがあります。
熱可塑性樹脂の多くは大量生産に向いているので、バケツやカップ、弁当容器などの家庭用品・日用品に使用されています。
熱可塑性樹脂はポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)などの汎用プラスチック、ポリカーボネート(PC)やポリアセタール(POM)などのエンジニアリングプラスチック、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのスーパーエンジニアリングプラスチックに区別することができます。

代表的な汎用プラスチック

・ポリプロピレン(PP)
・ポリエチレン(PE)
・ポリスチレン(PS)
・塩化ビニル(PVC)

代表的なエンジニアリングプラスチック

・ポリカーボネート(PC)
・ポリアミド(PA)
・ポリアセタール(POM)

代表的なスーパーエンジニアリングプラスチック

・ポリフェニレンサルファイド(PPS)
・ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)

熱硬化性樹脂

熱硬化性樹脂とは、熱を加えると硬くなる性質を持っています。
また一度固まると後から熱を加えても軟らかくならないので、茹で卵やビスケットに例えられることも多いです。
電気器具や飛行機部品などの難燃性や耐熱性を要求される個所に使用されています。
熱硬化性樹脂の代表的な樹脂としてフェノール樹脂やシリコン樹脂、メラミン樹脂などが挙げられます。
近年では従来の用途とは異なり、金属に替わる素材として広く注目されており、開発が進められています。

代表的な熱硬化性樹脂

・フェノール(PF)
・シリコン(SI)
・メラミン(MF)

次回以降は今回取り上げた汎用プラスチックについて掘り下げたテーマや各種成形方法についてご紹介いたします。

ありがとうございました!

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次回もお楽しみに!

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