パルプモールド|教えて!ニックス 第10回

2023年7月8日

パルプモールド

パルプモールドってどういうモノなの?

教えて!ニックスのコーナーです。
企業や消費者の環境意識が高まり、「脱プラスチック」の動きがますます広がってきています。
コンビニやスーパーで紙やパルプ由来の素材の商品パッケージを目にする機会も増えているのではないでしょうか?
現在は一部のパッケージや使い捨てのカトラリーなどが紙製品に置き換えられていますが、今後はさらに紙由来の製品が増えていくことが予想されています。
今回はプラスチック代替素材として再注目されているパルプモールドについてサステナビリティ推進室から紹介いたします。

パルプモールドとは?

主に紙を原料とした成形品や成形手法を「パルプモールド」といいます。
パルプ原料を金型で漉きあげ、乾燥させることによって、立体的な形状をつくります。
プラスチック成形品と比較して通気性や生分解性が高く、温かみのある質感があるといわれています。古くから卵のパックや家電の緩衝材として使用されてきました。
近年では、環境に優しいプラスチックの代替素材として食品容器や化粧品パッケージにも採用されています。

環境配慮素材としてのパルプモールド

パルプモールドはなぜ、環境に優しいといわれるのでしょうか?
それは、新聞紙や段ボールなどの古紙を原料とすることができるからです。
さらにこれらの原料は木材由来であることから、カーボンニュートラルの考え方に適応しています。
また使用後の処理方法も環境負荷が低く、様々な選択肢があります。
使用済みのパルプモールド製品を回収して原料に戻したり、微生物のはたらきを利用して、炭素と水に分解することも可能となっています。
以上の理由により、パルプモールドはサステナブルな素材として再注目を集めています。

パルプモールドの今後の課題

パルプ素材は水や油に弱いという弱点もあります。
また成形時間も長く、乾燥工程も必須となるので、量産性はプラスチック製品よりも低く、製造コストが大きくなるという課題もあります。
耐油性や耐水性を付与する高機能な添加剤や優れた機械の開発により、このような課題が解決されていくことが期待されています。

ありがとうございました!

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